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キャッシュ技術で システムパフォーマンスを向上させよう

2023/12/15
2022/01/18
キャッシュ技術で システムパフォーマンスを向上させよう

コンピュータで言う「キャッシュ」は、高速化と負荷軽減のために、ほとんどのシステムで使われている技術です。キャッシュ技術は非常にシンプルですが、効果的です。

おそらく誰でも「キャッシュ」についてふわっとした知識は持っていると思いますが、この記事では少し専門的に開発者サイドから、キャッシュの技術を用いてシステムパフォーマンスを向上させる方法について解説していきたいと思います。

 

 

キャッシュとは?

キャッシュとは、データを一時的に保存することで、次にするデータにアクセスする際に素早く読み込めるようにする仕組みです。キャッシュを使用してデータアクセスを高速化し、システムの負荷を軽減させます。

 

 

キャッシュを用いるメリット

キャッシュを効果的に使用すると、ほとんどのパフォーマンス問題が解決され、ボトルネックも軽減されます。

こちらの記事もおすすめ:【React Native】アプリのパフォーマンスを向上させるには?

例えば、毎分1000リクエストを処理する必要があるシステムとアプリを想定すると、各リクエストはクエリ(データベースへの問い合わせ)を待ち、データを返すのに1秒かかります。 データベースの処理能力は限られており、大量のリクエストがあると、過負荷になりやすいです。 後のリクエストはすぐには処理されないため、ユーザーを長時間待たせることになります。

一方、キャッシュ内のデータは、非常に高速に読み取ることができるという優れた利点があるため、通常はRAMやインメモリエンジンに格納されます。 そして、あるデータをデータベースに問い合わせる(クエリ)代わりに、キャッシュにあるデータを100ms以下の検索時間で問い合わせることができます。これは、データベースの負荷を軽減すると同時に、IOPS(Input/Output operations per second)の読み取りスループットを向上させるのに役立ちます。

 

 

キャッシュ技術

 

RAMでのキャッシュ

RAM上でのキャッシュは最も簡単な手法で、キャッシュされたデータを直接システムのRAMに入れます。 ライブラリは不要で、HashMapをキー値として使用するだけで、キャッシュを簡単に実装できます。

 

しかし、この手法は、次のようないくつかのデメリットがあります。

  • キャッシュしたいデータが多ければ多いほど、RAMを占有することになり、メモリ不足になりやすい。

  • RAMの性質上、システムの停止時に自動解放されるため、サーバーを再起動するたびに、キャッシュをRAMにリロードする必要がある。

 

以上のようなデメリットにより、この手法は、キャッシュしたいデータ量が少ない小規模なシステムやアプリケーションに適用されることが多いです。

 

キャッシュサーバーを使用する

システムが独自のキャッシュサーバーを使用することで、上記のデメリットは克服されます。

現在、ほとんどのプログラミング言語には、キャッシュをサポートするライブラリがあります。 キャッシュサーバーを登録し、ライブラリを使えば、このキャッシュサーバーを操作できます。

大規模なシステムでは、Redis、Memcacheなどの独自のキャッシュサーバーを持つことがあります。 これらのキャッシュサーバーは、非常に強力なパフォーマンスとバックアップサポートを備えているため、システムに統合するのが容易です。

 

 

キャッシュを使用する際の注意

キャッシュには多くのメリットがありますが、この技術を使用する場合は、システムを円滑に運用するために以下のことに注意する必要があります。 

 

キャッシュに入れるデータの指定

通常、キャッシュに入れられるデータには、変更がほとんどありません。また更新を行わずにこのデータを表示させることが主な要求であることが特徴になっています。

たとえば、アプリ管理システムには、利用規約やアプリの設定情報など、キャッシュしておくべきデータが存在します。

 

データが変更されたらすぐにキャッシュを更新

例えば、利用規約をキャッシュに入れた場合、管理者がデータベース内の規約を変更したのに、キャッシュが更新されていなかったとします。 エンドユーザーは依然として古い情報しか表示されないため、システムが応答できなくなります。

 

システムのビジネスロジックを理解する

ビジネスを理解することで、何をキャッシュすべきか、キャッシュへの書き込みとキャッシュからの取り出しにどれくらいの時間がかかるかを明確に知ることができます。 キャッシュを長く放置すると古くなり、キャッシュを頻繁に更新するとそれも無意味になるため、キャッシュからではなく、データベースから直接データを取得することも検討に値します。

こちらの記事もおすすめ: キャッシュとは?各種ブラウザのキャッシュを消去する方法

 

 

Redisキャッシュについて

前述したように、Redisは多くのシステムで統合されているキャッシュサーバーです。 では、広く使用されている、この「Redisキャッシュ」についてここで少し触れておきたいと思います。

Redis(Remote Dictionary Server)はオープンソースで、インメモリデータストアです。

Redisには次のような特徴があります。

 

  • NoSQLデータベースはキー値として保存される

  • Redisは、1ms以下という非常に短いデータ検索時間を提供する

  • 1秒あたり数百万回のリクエストを処理できる

  • Map、Hash、List、Setなどの多くのデータ構造をサポートしている

  • Pub/Subメッセージングモデルをサポートしている

 

Redisは、その高い性能により、クエリ時間を短縮することができるため、キャッシュとしてよく使用されます。 Redisは最も人気のあるオープンソースツールの1つであると同時に、StackOverflowによって5年連続で「お気に入り」データベースとして選ばれています。

 

 

まとめ

キャッシュは、実装が簡単な手法ですが、サーバーの全体的なパフォーマンスを向上させる上で重要な役割を果たします。

実際、キャッシュは、ハードウェアやソフトウェアからネットワークデバイスやサービスに至るまで、アプリケーションのすべてのレイヤーで使用されています。 もし貴社のシステムまたはアプリケーションでまだキャッシュを実装していないなら、キャッシュの使用を検討してみてください。

キャッシュをはじめ、テクノロジーのトピックに関するその他の記事をお読みになりたい方は、是非Rabilooのブログの他の記事もご覧ください。

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