Share

戻る
ホーム / ブログ / スマート小売 / OCR(文字認識)とは何か簡単に解説【選ぶ際の注意点は?】

OCR(文字認識)とは何か簡単に解説【選ぶ際の注意点は?】

2023/12/15
2021/11/29
OCR(文字認識)とは何か簡単に解説【選ぶ際の注意点は?】

毎日たくさんの資料やデータを打ち込む、面倒な作業から解放されたいと思いませんか?

OCR技術を使えば、手書きの文字や印刷された文字を一瞬でデジタルデータに自動変換でき、事務作業にかかる手間と時間を大幅に削減できます。

しかし、初めてOCRを使う方には、どのように選べばいいのか迷われるかもしれません。

そこで今回の記事では、OCRとは何か、技術の基礎知識と選ぶ際の注意点まで簡単に解説しますので、ぜひお気軽にお読みください。

 

 

OCRとは何か?

OCRとは?

OCRとは、Optical Character Recognition(光学式文字認識)の略称で、画像や紙の文書からテキストを自動的に抽出する技術です。 OCRは、印刷された文字や手書きの文字、数字、シンボルなどを識別することができます。

OCR技術は、画像処理、パターン認識、人工知能、機械学習などの分野で開発されてきました。 OCRは、テキスト入力の手間と時間を省くことができます。 OCRを使用すると、大量の文書を短時間で処理できるため、ビジネスや研究において非常に便利です。

 

 

OCR技術の仕組み

画像上の数字を認識するシンプルなプログラムの結果

 

OCR文字認識プログラムは、以下のステップで動作します。

 

ステップ1:画像ファイル(写真、コンピューターで作成した画像、スキャンした画像)、PDFファイルなどによって入力する

 

ステップ2:それらのファイル上のテキストや文字を自動的に検出・認識する

 

ステップ3:認識されたテキストをコンピューターで読める形式に変換する

 

ステップ4:データを直接処理するか、データベースに保存して集中的に処理する

 

OCRは実際、非常に難しい技術です。

入力に影響を与えるもの、例えば、画質、色、画像の解像度、画像内のノイズ、あるいはテキストのスタイルなどはすべて可変だからです。しかしOCRの技術は、現在ほぼ完璧に近いレベルまで近づいてきました。

 

 

OCRの種類

OCRには、いくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。

  • 光学式文字認識(OCR)

  • 手書き文字認識

  • マイクロ文字認識

  • 区切り文字認識(ICR)

  • AI-OCR

 

光学式文字認識(Optical Character Recognition, OCR)

OCRの中でも最も一般的な種類で、スキャナーやカメラで取得した画像データを解析し、文字を認識してテキストデータに変換します。画像やPDFファイル(単純にテキストをコピーできないファイル)を、word・txt・excel形式のファイル(通常の方法で編集できるファイル)に変換します。

 

手書き文字認識(Handwriting Recognition)

手書き文字を認識するOCRで、紙に手書きで書かれた文字をスキャンしてテキストデータに変換します。手書き文字の認識は高度な技術が必要で、精度はまだまだ向上の余地がありますが、その需要は年々増えています。

 

マイクロ文字認識(Microtext Recognition)

マイクロ文字は非常に小さく、肉眼では読み取りが困難な文字です。マイクロ文字認識OCRは、これらの小さな文字を認識してテキストデータに変換します。特に、金融や法律などの分野で必要とされています。

 

区切り文字認識(ICR: Intelligent Character Recognition)

手書き文字を認識するOCRの一種で、手書きの数字やアルファベットをはじめ、文字に付随する情報(例えば、日付や時間など)も認識することができます。OCRの精度が向上したことで、ICRの需要も増えています。

 

AI-OCR

AI-OCRとは、人工知能技術を利用して、高精度で文字認識を行うOCRのことです。AI OCRは、従来のOCRよりも高速で高精度な文字認識が可能で、企業や組織にとって重要な業務効率化やコスト削減に貢献しています。また、AI OCRは自動学習機能を備えているため、継続的な改善が可能です。このようなAI OCRは、企業や組織の文書処理業務において大きな役割を果たしています。

▶︎AI-OCRとは?OCR技術とAIの融合で業務を圧倒的に効率化!

 

 

OCRのメリット

OCRを使用すると、次のようなメリットがあります。

 

生産性の向上

OCRを使用すると、紙の文書をデジタルデータに変換することができます。 これにより、手作業で文書を入力する時間を節約し、生産性を向上させることができます。

 

情報の正確性

OCRを使用することで、情報の正確性を確保することができます。 OCRは、手書きの文字や印刷された文字、数字、シンボルなどを正確に認識するため、入力ミスを減らすことができます。

 

ペーパレスの実現

OCRを使用することで、大量の紙の文書をデジタルデータに変換することができます。これにより、紙の文書を保管するためのスペースを節約できます。また、データをクラウドストレージに保存することで、文書をいつでもどこでもアクセスできるようになります。

 

 

OCRのデメリット

OCRは、高精度で効率的に文字を認識できるため、多くの場面で活用されています。しかし現時点で、OCRには以下のようなデメリットがあります。

 

認識精度の問題

OCRは、手書き文字や書き損じなど、読み取りにくい文字に対しては認識精度が低下する傾向があります。また、印刷された文字でもフォントの種類や文字の大きさ、色などによっても認識精度に影響が出ることがあります。

 

設定の難しさ

OCRソフトウェアは、適切な設定を行うことで認識精度を高めることができますが、設定の難しさによって精度が低下することがあります。また、文書の種類や言語によっても適切な設定が異なるため、そのために多くの時間や労力を費やす必要があることもあります。

 

誤認識の問題

OCRが誤った文字を認識することがあるため、手動で修正する必要があることがあります。また、OCR自体が複数の文字の組み合わせとして1つの文字と認識することがあるため、誤認識の問題が発生することがあります。

例えば、日本語のOCRにおいては、横書きと縦書きの区別が難しいという課題があります。

 

 

OCRの導入事例

OCRの代表的な導入事例について見ていきましょう。

 

テキスト形式への変換

画像やPDFファイル(単純にテキストをコピーできないファイル)を、word・txt・excel形式のファイル(通常の方法で編集できるファイル)に変換します。

 

ナンバープレートの識別

OCRは駐車場でも用いられ、ルート管理や運転者の識別、さらには犯罪の発見などに役立っています。

ナンバープレートの識別にOCRを活用した事例には以下のようなものがあります。

自動車の駐車場入口での入出場管理

駐車場の入口にカメラを設置し、ナンバープレートを読み取って入出場の管理を自動化することができます。

高速道路や街中の交差点での監視カメラによるナンバープレート認識

犯罪の抑止や、違反車両の捜査などに活用されます。

レンタカーの返却時の自動チェックアウト

レンタカー返却時にナンバープレートを読み取り、車両情報や使用時間などを自動的に処理することで、手続きの時間短縮が図れます。

駐車違反の自動検知

駐車違反の監視カメラによってナンバープレートを読み取り、自動的に駐車違反の通知書を発行することができます。

道路交通情報の収集

ナンバープレートを読み取ることで、交通量や車種の情報などを収集することができます。これにより、道路交通情報の分析や、交通渋滞の解消などに役立てることができます。

 

交通標識の認識

カメラやセンサーを搭載した車両が、標識を認識し、目の前にある標識を運転者に知らせたり、警告したりします。

例えば、スピードリミットを示す標識を認識し、ドライバーに速度超過を注意するよう促すことができます。また、進入禁止や交差点の進入規制などの標識を認識し、車両の自動制御に活用することも可能です。

 

文書からの情報抽出

請求書、保険証、名刺、銀行カード、身分証明書などの文書からの情報を自動的に抽出し、データベースにデータを保存したり直接処理したりすることが可能になります。

 

データの自動入力

OCRを活用することで、手書きや印刷されたフォームからのデータ入力を自動化することができます。

例えば以下の用途でOCRが活用されています。

銀行口座開設申請書のデータ入力

OCRを使用して、手書きされた銀行口座開設申請書から情報を抽出し、データを自動的に入力することができます。これにより、銀行の業務を迅速かつ正確に処理できます。

請求書の処理

OCRを使用して、印刷された請求書から情報を抽出し、データを自動的に入力することができます。これにより、請求書処理の時間とコストを削減できます。

フォームの処理

OCRを使用して、手書きのフォームから情報を抽出し、データを自動的に入力することができます。例えば、保険会社が保険契約申請書を受け取った場合、OCRを使用してデータ入力を自動化することができます。

 

視覚障害者向けのリーダー

視覚障害者向けのリーダーにOCRを活用することで、書類や本などの文字情報を音声情報に変換して読み上げることができます。

 

 

OCR技術の今後

OCRは、デジタル化が進む現代社会においてますます重要性を増しています。OCR技術は、今後もさらに進化し、以下のような改善が期待されています。

 

認識精度の向上

OCRは、深層学習などのAI技術を応用することで、認識精度の向上が期待されています。現在では、多数のOCRソフトウェアが市場に出回っていますが、認識精度についてはまだまだ改善の余地があります。

OCR技術は、文字の書体や大きさ、色、角度、歪みなど、多様な条件下で高精度な認識が可能になるように改善されるとともに、より広範囲な文字認識に対応できるようになることが期待されています。

 

言語や書体の対応範囲の拡大

OCRが認識できる言語や書体の種類が増えることで、より多くの文書を処理することが可能になります。

今後は、OCRが日本語以外の言語にも対応できるようになり、欧米やアジアなど世界中の言語に対応できるようになることが期待されています。また、手書き文字の認識や、特殊な書体の認識にも対応できるようになることが期待されています。

 

自動化の進化

OCRがより自動化され、手動での修正作業が不要になることで、より効率的な業務が実現されることが期待されます。

OCRを使用することで、自動でデータベースにデータを入力することができます。今後は、OCRが自動的にデータの正確性を検証し、誤ったデータを自動で修正できるようになることが期待されています。また、OCRが文書を自動的に分類し、適切なデータベースに自動的に保存できるようになることも期待されています。

 

OCR技術の普及によって、手作業による煩雑な業務や、情報の入力ミスによるトラブルを減らすことができ、業務の効率化や生産性向上につながります。また、OCR技術は文化財の保護や、歴史的資料のデジタルアーカイブ化など、文化的な分野でも活用されることが期待されます。

以上のように、OCRは今後も進化し続け、より精度の高い文字認識や自動化が進んでいくことが期待されます。

 

 

OCRを選ぶ際の注意点

最後に、OCRを選ぶ際の注意点についても触れておきたいと思います。

OCRサービスを検討するにあたり、以下の点に注意してください。

 

対応言語

OCRは、対応言語によって異なります。 OCRを使用する前に、対応言語が必要な言語と一致しているかを確認してください。 日本語OCRを使用する場合は、日本語に最適化されたOCRソフトウェアを選択することが重要です。

 

文字認識の精度

OCRの精度は、重要な要素です。 OCRの精度が高いほど、OCRが認識する文字の正確性が高くなります。 OCRを使用する前に、OCRの精度を確認し、その精度が必要なレベルに達しているかどうかを確認してください。

 

データ処理の速度

OCRを使用する際には、データ処理速度も考慮する必要があります。 OCRの処理速度が遅い場合、大量の文書を処理する際に時間がかかる可能性があります。 OCRの処理速度が必要なレベルに達しているかどうかを確認してください。

 

価格

OCRソフトウェアの価格は、OCRを選ぶ際にも考慮すべき要素の1つです。 OCRソフトウェアの価格は、機能や精度、速度によって異なります。 OCRを選ぶ際には、予算内で必要な機能や精度を備えたOCRソフトウェアを選択することが重要です。

 

まとめ

OCRは、紙の文書をデジタルデータに変換するための強力なツールです。 OCRを使用することで、生産性の向上、情報の正確性、ストレージスペースの節約、環境への配慮など、多くの利点があります。 OCRを選ぶ際には、対応言語、文字認識の精度、データ処理速度、価格などに注意して選択することが重要です。

 

現在、さまざまなOCRサービスが登場していますが、自社の業務が汎用的なフォーマットに対応していなかったり、精度が低く、結局手作業で入力しなればならないなど、多くの不満点も生じてきます。

 

Rabiloo(ラビロー)はAI技術と組み合わせた、非常に精度の高いOCR技術を独自開発しております。企業の業務形態に合わせて自由にカスタマイズし、オーダーメイドで最適なOCR製品を提供することが可能です。

OCRの精度でお困りの企業様、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。

迅速に対応し貴社に合わせた形態によるOCR技術をご提案いたします。

 

OCRに関するお問い合わせはこちらから

Share


ブログを探す
オフショア開発とは?メリットやベンダー選びのポイントを簡単に解説!
2024/01/03
2024/01/10
オフショア開発とは?メリットやベンダー選びのポイントを簡単に解説!
Zoom App MarketplaceでZoom連携アプリを作成する方法
2023/12/22
2023/12/22
Zoom App MarketplaceでZoom連携アプリを作成する方法

お問い合わせ

未記入箇所がございます
未記入箇所がございます
未記入箇所がございます
ブログを探す
Tags
オフショア開発とは?メリットやベンダー選びのポイントを簡単に解説!
2024/01/03
2024/01/10
オフショア開発とは?メリットやベンダー選びのポイントを簡単に解説!
Zoom App MarketplaceでZoom連携アプリを作成する方法
2023/12/22
2023/12/22
Zoom App MarketplaceでZoom連携アプリを作成する方法

お問い合わせ

未記入箇所がございます
未記入箇所がございます
未記入箇所がございます