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開発チームにとって、ソフトウェアのデプロイ(本番環境でソフトウェアを展開すること)は 日々の業務です。
ソフトウェアが動作するためには、プログラマーは多くの関連ライブラリをインストールする必要があります。
例えば、PHPのプロジェクトをデプロイする場合、nginxやapacheサーバー、mysql、php、redis、composer、nodejsなどをインストールする必要があります。そして別の環境で同じプロジェクトをデプロイする際、このインストール作業をまた繰り返す必要があります。
この作業にはたいへんな手間と時間がかかります。どうすればこの手間を省けるでしょうか。
さらにコンピュータの設定やOSが異なる、すべてのプログラマーがインストールし、正常に動作する共通の環境を持つにはどうすれば良いでしょうか。
Docker(ドッカー)を使用することでこの問題は解決されます。
この記事では
Dockerとは何か
従来のデプロイの欠点
開発・デプロイの過程におけるDockerのメリット
について解説します。
Dockerは、オープンソースのプラットフォームです。プログラマーは、「Docker」というコンテナにアプリケーションをパッケージ化することができます。
コンテナには、ソフトウェアの実行に必要なすべてのもの(ライブラリ、システムツール、コード、ランタイム)が含まれています。Docker を使用することで、どのような環境でもアプリケーションを動作させることができます。
従来のデプロイ方法では以下のような制限があるため、Dockerの使用が注目されています。
先程も説明したように、プロジェクトを実行するためには、多くのものをインストールをする必要があり、非常に手間と時間がかかります。
開発チームでは、メンバーが異なるOSを使用することはよくあります。プロジェクト内の各ソフトウェアは、OSやデバイスによってバージョンが異なります。そのため、あるデバイスで動作できても、他のデバイスでは動作できないという問題がよく生じます。
インストールの時点ですでに多くの時間がかかっていますが、さらに、それぞれの環境で異なるOSを使用するとなれば、その時間が倍増します。これは従来のデプロイの方法では大きな制約となりました。
Dockerの使用には以下のようなメリットがあります。
プログラマーは数行のコマンドを実行するだけで、ソフトウェアを実行するために必要なすべてのライブラリを含む仮想環境を作成することができます。リソースはコンテナ間で動的に共有され、固定された物理的リソースに制限されることはありません。
Dockerはインストールも使用も非常に簡単です。開発者であれ、システム管理者であれ、インストールにそれほど時間がかかりません。また、イメージはパソコン上でパッケージ化され、あらゆるVPSやクラウドサーバー上で実行することができます。
Dockerは1つのカーネル上で直接動作するため、軽量かつ高速です。数秒でコンテナを起動でき、何か問題が起きたときに自動的に再起動するモードも備えています。
あるサービスを実行する必要があるときはDocker Hubでライブラリ名を検索し、それをDockerコンポジットで使用すれば、簡単にそのライブラリを使用することができます。また、Docker Hub上で独自のイメージを作成することも可能で、個人でもグループで利用できます。
多くのメリットがある一方で、Dockerには一定のデメリットもあります。
Dockerが適切に管理されていない場合、リソースを多く占有するコンテナは、同じシステム内の他のコンテナのパフォーマンスに影響を与えます。これはもちろん、システムの安定性にも影響を及ぼします。
Dockerには様々なコンセプトがあり、また、かなり抽象的です。Dockerについて詳しく理解するには、ユーザーが基礎からマスターしていく必要があります。
今回の記事では、従来のプロジェクトのデプロイ方法と、Docker使用時のメリット・デメリットをご紹介しました。
弊社Rabiloo(ラビロー)の開発チームは、Dockerを使用した場合と使用しない場合その両方の条件でプロジェクトに取り組んできました。それらの経験を踏まえて、弊社開発チームは、Dockerは多くのメリットを持つ有用なツールであることを実感しています。
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